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ベジャール、そしてバレエは続く [実話・ドキュメンタリー映画]

20世紀最高のコレオグラファーと言われたモーリス・ベジャールを
失ったモーリス・ベジャールバレエ団。
ベジャールの死後初めての公演「アリア」のリハから初日までを追ったドキュメンタリー。
ベジャールの後継者に任命されたジル・ロマン芸術監督を中心に
今もベジャールを慕うダンサーたちの新たな挑戦の軌跡。
スイス・ローザンヌという世界有数のバレエの街で愛され続けるベジャールバレエ団。
ベジャール亡き後も、目の肥えた観客を魅了することができるのか。
また、この「アリア」の出来次第で、ローザンヌ市が
今後もバレエ団に資金援助を続けるかどうかを決定するという大事な公演でもある。

ジル・ロマンにのしかかるプレッシャー。
ダンサーたちの試練となる、難しい振り付けと過酷な練習。
重圧を乗り越える術を、彼らはベジャールに教わった。
その教えは今も体が覚えている。
踊っていると、ベジャールが今も舞台にいるような気がする。
そう思うだけで、深い安心感に包まれる。

偉大な先代から受け継いだバレエ団を一流に保つことは容易ではない。
ベジャールの教えを守りつつ、新たなステージへ。

創造をやめたら、前には進めない。
それは、芸術に限らずすべての人の人生に言えることではないか。

公式ホームページ
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Julie&Julia [実話・ドキュメンタリー映画]

2002年、ニューヨーク郊外。
今まで何一つやり遂げたことがなく、冴えない日々を送るジュリー(エイミー・アダムス)は、
中途半端な自分を変えるため、夫の勧めである挑戦を始めた。
それは、憧れの料理研究家ジュリア・チャイルドのレシピ本に載っている
500以上の料理を1年間ですべて作り、毎日その挑戦をブログに綴るというもの。
一見おかしな挑戦だけど、彼女にとって料理は日々のストレスを解消する手段だったのだ。

ジュリーの挑戦から遡ること50年前のパリ。
外交官の妻ジュリア(メリル・ストリープ)は、夫の赴任先のパリで料理学校に通い始める。
もともと食べることが大好きだったジュリアが料理を作ることに魅了され、
やがて友人と共に一冊のレシピ本を出版する。
それは、当時では珍しい英語で書かれた手の込んだフランス料理のレシピ本だった。

2つの時間軸で、料理に魅了された2人の女性の人生を描く
実話に基づいたストーリー。

ジュリーとジュリア。
共通点もたくさんあるけれど、まったく個性の異なる2人の女性は
どちらもとてもチャーミング。
そして、2人の旦那様が理解があってやさしくて、とても素敵。

エイミー・アダムスは、「サンシャイン・クリーニング」のときと似たような役どころで
はまり役でした。
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ファッションが教えてくれる事 [実話・ドキュメンタリー映画]

原題は、"September Issue"。
つまり、VOGUE9月号を作る過程を追ったドキュメンタリー。
その中心になっていたのが、VOGUE編集長のアナ・ウィンター。
一糸乱れぬ完璧なボブヘアと、最先端のファッションに身を包み
部下たちに冷静かつ的確に、断定的に指示を出して行く。
デザイナーや小売業者にも影響力のあるファッション業界のクィーン。

そんな彼女としばしば対立するグレイス。
自信作のファッションフォトを、アナにことごとくばっさりと
切り捨てられ、ボツにされてしまう。
だけど、アナも彼女の才能を高く評価している。
だからこそ、厳しい意見を言う事ができるのだ。

また、あくまで雑誌は商品。
どんなに「好き」で「美しい」写真でも、
読者が引きつけられなければ意味がない。
アナはあれだけどっぷりファッションの世界につかりながら、
ちゃんと世の中のファッションの在り方を客観的にとらえる事もできるのだ。

先日見たマイケル・ジャクソンの「THIS IS IT」では、
一つの大きなコンサートを完璧な物にするために
マイケルは一つ一つの音にこだわり、調整を重ねていた。
同じように、アナも「VOGUE」という有力なファッション誌の、
しかもファッション界にとって一年の始まりである9月号という一冊を
完璧な物にするために、写真の一枚一枚にこだわり、
全体を見て要らないもの、くどすぎるものを捨てていった。
妥協は一切しない。
そうして、最高の一冊を作り上げる。

VOGUEを読むとかっこよくて、美しい写真にドキドキする。
ハイファッションに憧れる。
そんな素敵な雑誌は、つまりこんなにたくさんの人の努力と
Passionでできているのだ(でも私はVOGUEよりELLE派なのだけど)。

アナがモデルになっているのが↓

プラダを着た悪魔 (特別編) [DVD]

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  • 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
  • メディア: DVD


「プラダを〜」のミランダ同様、アナもスタバ愛飲者みたいです♪
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THIS IS IT [実話・ドキュメンタリー映画]

私がマイケル・ジャクソンを知ったとき、彼はすでに歌よりもスキャンダルで騒がれていて
パロディのネタにされたり、奇行が目立ったりしていた。
だから私は彼がステージで歌ったり踊ったりする姿を見たことがほとんどなかった。

マイケル・ジャクソンって変な人。
それでいて人間を超えた人みたいな、例えばフィクションの中の人みたいだと思っていた。
だから、彼が死んだときは驚いた。
あのマイケル・ジャクソンが、普通の人間みたいに死ぬなんて。
彼は今にも死にそうにも見えたし、1万歳くらいまで生きそうにも見えた。

だけど、この映画に映るマイケルは、音楽を愛し、弾むように踊り仲間を尊敬し
ファンに感謝し自然を慈しむ、人間らしい人間だった。
あぁ、彼は実在の人物なんだ、と初めて知った気がした。
だからと言って、これが本当のマイケルだと言うつもりはない。
数々のスキャンダルも、疑惑も、奇行も、どれが本物かなんてわからない。

それにしてもあのコンサート。
一つ一つの曲が、それぞれ異なる世界観を持つ独立したステージみたいだった。
音とテンポ、光と影、いろいろな映像ときりりと冴えたダンス。
この大きなステージを作り上げるために、マイケル自身が一つ一つの音や動きにこだわった。
世界中から候補者が集まったオーディションを勝ち抜いたバックダンサーや
ミュージシャンたちもさすが粒ぞろいだった(ギターの女の子が超カッコイイ!!)。
彼らはマイケルに憧れ、マイケルは彼らにも敬意を払う。
史上最高のコンサートを作る彼らは、最高のチームとなった。
もしロンドン公演が行われていたら、本物の伝説のコンサートになっていたのに。

皮肉な事に、マイケルの死によりこの映画が生まれ、
マイケルの死がこの映画を含めた彼の作品のPRとなってしまった。
せめてたくさんの人がこの映画を見る事で彼の残したメッセージが世界中に伝わればいい。
未だ世界に安らかに眠らせてもらえないマイケルが、少しでも安心して眠れるように。
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ユナイテッド93 [実話・ドキュメンタリー映画]


ユナイテッド93 【プレミアム・ベスト・コレクション\1800】 [DVD]

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  • 出版社/メーカー: UPJ/ジェネオン エンタテインメント
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2001年9月11日。
当時頭がからっぽの高校生だった私にも事の重大さに震えた。
アクション映画のワンシーンみたいなニュースの映像に呆然とし、
テレビの前に座り込んでしまった。

911同時多発テロに関する映画や本がいくつか発表されましたが、
その中で一番衝撃的だったのが、この「ユナイテッド93」。
ハイジャックされながらも目的地に到達せずに墜落した唯一の飛行機、
ユナイテッド航空93便で何が起こったのかをそのまま切り取った
まるでドキュメンタリーのような映画。

同時多発テロは世界中が震撼した大きな大きな悪夢だったけれど、
その国家規模の犯罪に巻き込まれ、戦い、そして命を落としたのは
私たちと変わらない日々を送る普通の人たちだった。
彼らが恐怖の中で最後まであきらめず、愛する人のもとへ生きて帰ろうと戦ったのだ。

あの飛行機に乗っていた「全員」が、同じ神に必死で祈った。
守ってくれるようにと。
あの青い空は、何を映していたのだろうか。

ところで、この映画を見てはっとしたシーンがありました。
それは、まだ93便に異変があったようだと気づき始めたとき、
地上にいる管制官が93便の音声をキャッチしたシーン。
"We highjacked planes."と言っているのを聞いて、
管制官たちは複数の飛行機がハイジャックされたことを知るのです。
あの事件が進行中であったあのとき、何が起きているのか何の情報もなかったあのとき
"planes"=複数形という小さいけれど確かな情報は大きな手がかりになったのだと
はっとしたのです。
英語ならではの表現ですね。やっぱり映画も映画もおもしろい。

the statue of liberty.JPG

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キャデラック・レコード 音楽でアメリカを変えた人々の物語 [実話・ドキュメンタリー映画]

数々の偉大な黒人ミュージシャンたちを排出した実在のレコード会社の盛衰と
夢を抱いてそこに集った人々の人生を描く実話をもとにした映画。

舞台は1950年代のアメリカ・シカゴ。
人種差別が激しく、白人と有色人種とは行動エリアを分けられ、
警官が黒人に対して理不尽に暴力を振るうことも少なくなかったこの街で
ポーランド移民のレン(エイドリアン・ブロディ)は黒人ミュージシャンが演奏するクラブを開き、
やがてそこをレコーディング・スタジオにした。
チェス・レコードの誕生だ。
チェス・レコードの最初のアーティスト、マディ・ウォーター(ジェフリー・ライト)、
圧倒的な歌唱力を誇る歌姫エタ・ジェイムス(ビヨンセ・ノウルズ)、
そして、ロックンロールを生み出した、チャック・ベリー(モス・デフ!大好き!)。
彼らの音楽が軒並みヒットチャート上位を独占し、
白人と黒人の壁を踏み越えて行ったのだ。

同じレコード会社の仲間を家族のように慕う者もいれば、ライバル視する者もいる。
旧いメンバーと新しいメンバーが敵対することもある。
日本ではバラエティ番組のおまけみたいに、音痴なアイドルが歌手デビューしているけど
(もちろん、本気で凌ぎを削っているミュージシャンもたくさんおられますが)
音楽は、音楽で成功することはすごくコンペティティブなことなのだ。

人と競争することやのし上がろうとすること。
「ゆるい」ことが一つの魅力として認められる世の中なものだから、
そういう競争心はつい「そうがつがつするなよ」って、なだめられてしまう。
「草食系」なんてのほほんとしてないで、欲しい物を手に入れるために
もっとがむしゃらになってもいいんじゃないの?

いや、でもレコーディング・スタジオでもめたら銃が出てくるってのはやりすぎだな。

オリジナルサウンドトラック。
公式ホームページでも少し聴けます。

Cadillac Records

Cadillac Records

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Music World Music/Columbia
  • 発売日: 2008/12/02
  • メディア: CD



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ザ・ローリング・ストーンズ シャイン・ア・ライト [実話・ドキュメンタリー映画]


ザ・ローリング・ストーンズ シャイン・ア・ライト デラックス版 [DVD]

ザ・ローリング・ストーンズ シャイン・ア・ライト デラックス版 [DVD]

  • 出版社/メーカー: ジェネオン・ユニバーサル
  • メディア: DVD


2006年、ニューヨークで行われたThe Rolling Stonesのライブを
追いかけた、マーティン・スコセッシ監督によるドキュメンタリー。

臨場感たっぷりのライブ映像の合間に組み込まれる
過去のインタビューで彼らが必ず聞かれているのがこの質問。
「いつまで、バンドを続けるの?」
(結成2年ですでに聞かれているから驚く)
そこから、「これがその答えだ!」とでも言うような
パワフルなライブ映像に切り替わるのが何とも爽快。

過去の映像の中で、ミックとキースが一緒に留置所に入れられた
話をしていたのが、なんかいいなぁと思った。
同じ思い出を共有し続けることの貴重さを、
何でもないことのようにさらりと話す二人が、なんかいいなぁ、と。

Bigなバンドと、Bigな監督によるBig Bangより大きな
The Bigger Bangな反応。
映画を見ながら思わずシャウトしてしまうこと請け合いです。
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アニー・リーボヴィッツ レンズの向こうの人生 [実話・ドキュメンタリー映画]


アニー・リーボヴィッツ レンズの向こうの人生 コレクターズ・エディション [DVD]

アニー・リーボヴィッツ レンズの向こうの人生 コレクターズ・エディション [DVD]

  • 出版社/メーカー: ギャガ・コミュニケーションズ
  • メディア: DVD


1960年代にローリングストーン誌のフォトグラファーとなって以来、
セレブリティを撮り続けているアニー・リーボヴィッツ。
ロックスターを撮り、政治家を撮り、ハリウッドスターを撮り、
そして、ジョン・レノンの最期の写真を撮った女性。

何しろ1960年代をサンフランシスコで過ごし、
その後ニューヨークへ移ってからは
ストーンズのツアーにも同行したフォトグラファーだ。
いろいろな誘惑に負けたことがなかったわけじゃない。
でも、仕事に関してはカメラを持ったB.ストライサンドと言われるほど
厳しい。

その妥協しない姿勢に加え、彼女の視点は独特かつ的確。
セットや衣装を作り込んだ雑誌の表紙も、報道写真も、プライベートフォトも。
彼女が切り取る1枚は、実際それだけで十分に饒舌。

ものの本質をとらえるというのは、こういうことなのね。
レンズの前にも後にも、それぞれの人生がある。
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ブロードウェイ♪ブロードウェイ♪コーラスラインにかける夢 [実話・ドキュメンタリー映画]




今日から渋谷Bunkamuraオーチャードホールで「コーラスライン」の来日公演が始まります。
・・・行きたい!!

「コーラスライン」は、1990年に終演した伝説の大ヒットミュージカル。
「ブロードウェイ♪ブロードウェイ コーラスラインにかける夢」は
ブロードウェイでの16年ぶりの再演にあたって行われたキャストのオーディション風景を
ドキュメンタリー映画にしたもの。
そもそも「コーラスライン」自体が、ミュージカルの端役(=コーラスライン)
を選ぶオーディションを舞台としているので、ダンサー自身の心情とリンクする。

長年愛された舞台の再演とあって、オーディションを受けに世界中からダンサーたちが
集まった。
何度もブロードウェイの舞台を踏んだベテランも、まったくの新人も。
オーディションに受かるため必要なのは、歌やダンスの技術はもちろん
一目見た瞬間で人を魅き付けるきらきらとした魅力。
オーディションに受かったダンサーたちは、みんなそれを持っていた。
なにしろ、私はもう彼らのことを好きになっている。

主要キャストの1人であるキャシー役のオーディションに見覚えのある顔があった。
4年前、私がニューヨークで見た「CHICAGO」の舞台で主演のロキシー役を
演じていた女優だったのだ。
たしか代役だったけれど彼女の演技は心から楽しく、アドリブも面白くて印象に残っていた。
キャシーは、一度は女優として成功したものの、今はほとんど仕事がなくなってしまった
という役柄。
彼女は言う。「キャシー役をやるだけの経験を積んできたわ」
長い経験の中で、辛酸をなめてきたのだろう。
言葉の重みを感じた。

ここで受かっても落ちても、彼らのダンス道は続いて行く。
夢がある限り、ずっと続いて行くのだ。
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ミルク [実話・ドキュメンタリー映画]

去年サンフランシスコへ行ったとき、ここは"Capital of Gay"だよと言われたのだ。
虹のよく似合う街だった。

1970年代に、同性愛者であることを公表し、
全米に広がる保守派による同性愛者迫害に立ち向かい、
同性愛者を含むすべての社会的弱者のために戦ったハーヴィ・ミルクの
短くも実りある政治家人生を描く。

すべての偏見や差別は、無知からうまれる。
知らない、知ろうとしないという閉鎖的なマインドは
なんて残酷なのだろう。

いつ暗殺されるかわからない恐怖を抱えながら、それでも人前に出て
同性愛者を含めたすべての弱い人たちのために戦った勇気ある政治家だったミルク。

こんな風に死ぬべき人じゃなかった。絶対に。
だけど、どんなときでも希望を持てという彼のメッセージはこうやって
今も生き続けている。
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